2010年3月6日土曜日

「もの」を売ること と 「こと」を売ること

今日は自社レーベルのCDをTSUTAYA三軒茶屋店さんで手売り実施。
そのときに感じたことをひとつ。

流通システムが発達した今、自分たちが作ったプロダクトを直接お客さんに売ることは稀だ。
直営店ならともかく、大量生産大量消費の現代では
ほとんどの企業は流通システムを使っている。
つまり消費者の顔を見ながら商品を売る機会は少なくなっているはずだ。
その結果、作り手側は消費者が物を使って喜ぶ姿をイメージすることよりも、
売上という数字を追いかけることが多くなってしまいがちになってしまったんじゃなかろうか。

そういったことに疑問を感じ、「もの」を売るのではなく、
消費者がよろこぶ「こと」を売ることにした企業が成功しているんだろう。
たとえばAppleはジョブスの頭にある「Macに囲まれたオシャレな生活」を具現化して成功しているし、
日本でいえばユニクロなんかがそうだと思う。
反面、数字を追いかけすぎて時代に取り残された業界も多数ある。
視聴率に振り回されたTV業界や、ミリオンセールスを追い続けた音楽業界がそうだろう。

もちろん今の時代、大量に売るには流通システムを使わなくてはいけないし、
それを否定するつもりも毛頭ない。
ただ、消費者の顔を見ながら商売をすることが非常に重要で、
「こと」が大事であることを意識付けさせてくれるんだと思う。
そういった意味で今日の手売りは貴重な経験だった。

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